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部下が力を発揮する指示の出し方とは?

「うちの社員は言われたことしかやらない、自分でものを考えない」という声を

よく聞きますが、じつはそれ、あなたの指示の出し方がまちがっているのかもしれません。


こんな社長さんがいました。


30代で会社を創業されて、当時70歳を超えておられたので、かれこれ40年近く会社を

経営されています。


とうぜん超ワンマンな方です。


コンサルの依頼をいただいたので、まず朝礼を見せてもらいました。


すると、社長が「明日、全員Tシャツでくるように、以上」


と、おっしゃって、朝礼が終わりました。


必要最小限のことしか言わないので、社員はパニックです。


「なんで、Tシャツなんだろう?」

「色は?半袖?長袖?下はGパンでいいの?」


結果、全員がもっとも無難な白の半そでのTシャツでくることになります。


あとで、社長になんでTシャツなんですか?と聞くと


「ああ、今週大事なお客さまが来るので、最近社内が汚れてたから

明日大掃除をしようと思ってんるだ。」


と、おっしゃる。


わたしが社長に「ちゃんと目的を伝えたほうがいいですよ」というと、


「なんでわしがそんなことつたえにゃならんのだ」


と、言ったという笑い話のようなほんとうの話です。


ちょっと手間をかけて、「何のためにTシャツで着てほしいのか?」を伝えれば、

社員としては「ああ、そうか、じゃあ、トレーナーでもいいし、色はなんでもいいな。」

と自分で判断ができるし、さらに、「そうじをするなら雑巾があったほうがいいな、うちにあまってるモップがあったからそれを持ってこよう!」などと、工夫も生まれます。


このように、部下に指示を出すときには、少し手間をかけてでも目的をしっかり

伝えることで、パフォーマンスが大きくアップします。


たとえば、事務の人にコピーをたのむのでも、ただ「コピーとっといて」と

言うよりも


「午後から、重要な商談があるので、この資料5人分コピーしておいてね。」

と、目的を伝えておけば


たのまれた人も


「大事な商談なら、ホチキスもしっかり止めなきゃな、セットもていねいにセットしよう」


というように工夫ができるようになります。


さらに、事前にそうしたやり取りがあれば、商談が終わった後で


「君のおかげで、商談すごくうまくいったよ。きれいにコピーしてくれて

ありがとう。」


といったやりとりもできます。


だから、優秀なリーダーは、部下に指示を出したり、何かを依頼するときには

少し手間をかけてでも、しっかり目的を伝えることにパワーをここのさいているのです。



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