プロフィール
わたしがこの仕事を始めた理由
シロウトばかりでクライアントの営業を代行する?
わたしは、企業の営業組織を売れる組織にすること
に特化したコンサルタントの仕事をしています。
わたしがこの仕事を始めたきっかけについてお話し
させていただきます。
それは、前職のリクルートで営業アウトソーシング
事業というビジネスを経験したことがきっかけでした。
営業アウトソーシングというのは、依頼のあった企業
の営業活動の一部をリクルートが代行するという事業
で、つまりリクルートの営業力をクライアント企業に
人ごと貸し出すようなビジネスです。
わたしはそこでマネジャー職をやることになりました。
企業から依頼があるとリクルート社内で即席チームをつくります。
マネジャーひとりに営業マンが4,5名というメンバー構成です。
そのチームがクライアント企業に一定期間常駐して営業活動を一部代行するというのがこの事業のビジネスモデルなのですが、このチームのメンバー構成には大きな特徴がありました。
その特徴というのが、チームのなかでリクルートの社員はマネジャーだけで、営業マンは派遣に登録している人から依頼があるたびに募集して集めていたのです。
ご存知の方も多いと思うのですが、当時、派遣に登録している人の多くは「事務職希望」で、「営業職希望」という人自体がとても少なく、まして「営業経験者」にいたっては探すのがむずかしいほどでした。
だから、事務職希望の人を「事務より給料がいいから」「むずかしくないから」とか言って、むりやり口説き落とすようなことも少なくありませんでした。
つまり、チームのマネジャー以外の営業マンはほとんど営業経験のないシロウト営業マンだったということです。
最初にこのビジネスモデルを聞いたときは驚きました。
「こんなビジネスが成り立つのか?」「リクルートはアホか!」と。
なにせ、営業がうまくいっていないから助けてほしいと言ってるクライアント企業に営業経験のない人たちを連れていくわけですから、わたしたちマネジャーはプロジェクトが始まる前日は不安と緊張で吐きそうなほどでした。
ところが、ふたを開けてみると、やはりリクルートはアホではありませんでした。
このビジネスモデルを成功させるためにあるものを用意していたのです。
それが
シロウト営業マンをすばやく戦力化するために、リクルートの長い歴史のなかで培われてきたマネジメント手法を体系化したものだったのです。
わたしたちマネジャーは、その体系化されたマネジメント手法をしっかり教わったうえで、メソッド通りにチーム運用を始めました。
すると驚いたことに、シロウト営業マンたちはたった2日間の研修を受けただけにも関わらず現場に派遣され、はじめはおどおど不安そうにしていたものの、1週間もするとそれらしく仕事ができるようになってきて、1ヶ月もたつと契約が取れるようになって、3ヵ月もするとクライアントのベテラン営業マンよりも契約を取る人が出てくるようになりました。
こんな現象が、わたしのチームだけでなく、あっちこっちで起こっていたのです。
こうしたシロウト営業マンたちの予想以上の活躍によって、クライアントからの依頼はどんどん増えていき、なんとスタートからたったの4年で事業部の売上げは100億にまでなってしまいました。
わたし自身も2年目からは統括マネジャーに昇格し、その後の5年間でほとんど営業未経験の人たちで構成されたチームを30以上も担当して、そのほとんどの目標を達成することができました。
このとき、わたしははっきりと確信しました。
営業チームの成功は、個人の力量に依存するのではなく、チームを率いる人のマネジメント力、つまりチーム運用の仕方にあるんだということを。
このように営業マネジメントの技術を使って運用する営業を「チーム営業」と呼んでいます。
このときの経験で、わたしのなかに
「この手法を営業がうまくいかずに悩んでいる中小企業経営者や幹部の方々に伝えたい!」
そんな思いがむくむくとわいてきたのです。
それが、わたしがこの仕事を始めたきっかけです。
日本の企業は、業種や規模に関わらず、まだまだ多くの会社が売上げを営業マンの属人的要素に依存してしまっています。
わたしが独立してからの10数年間で、だれでも知ってる大手通信会社から、売上げ1億未満のI小さな会社まで、40社以上の会社に1年以上のコンサルティングを受けていただきました。
その結果、営業を個人まかせにしていたために業績が低迷していた会社の多くが、社員が力を合わせて目標を達成できるように変わりました。
5年連続前年比割れしていた会社が1年で前年比プラスになって、その後も何年も右肩上がりの業績を記録したり、市場競争が激しくなって倒産寸前だった人材派遣会社が、3年で業界2位にまで成長したりと、こちらがびっくりするような変化を何度も見てきました。
業績だけではありません。
クライアント企業の営業マンが、ある日わたしにかけよってきて
「先生ありがとうございます!最近、会社の雰囲気がすごくよくなってうれしいです!」
と言われたこと。
そして社長さんからは
「今までは怒るしか指導の仕方を知らなかったんですよ、マネジメントの手法をしっかり教わったことで、現場の状況を共有して、いっしょに改善していけるようになりました。怒らなくてすむようになって、わたしもうれしいです。」
と言われたこと。
こうした言葉を聞くと、心の底から「この仕事を始めてよかった!」という気持ちになるのです。
庄司 充 プロフィール
宮城県仙台市生まれ
20代、リクルート入社、求人広告の新規開拓営業を通じてリクルート流最強営業術を学ぶ。
30代、通信系企業での割安回線の新規開拓営業を経て
2001年、リクルートグループの「営業アウトソーシング事業」に立ち上げから参加。
プロジェクト運用の総責任者として約40名の営業リーダーと、400名以上の営業スタッフの指導にあたり、5年連続でNO1マネジャーの評価を得る。
2008年 コンサルタントとして独立。
日本でもトップクラスの現場経験を強みに、「チーム営業」のメソッドを実践で教えられる数少ないコンサルタントとして、中小企業から上場企業まで、営業面で悩む会社の問題解決を精力的に行っている。
趣味
釣り、
海はもちろん、近所の川や池など、水のあるところはとりあえず魚がいないかのぞいてみるのがクセ。
音楽、
洋楽はビートルズやローリングストーンズ、邦楽は吉田拓郎や矢沢永吉など
あいかわらず60年代、70年代の曲を聞いています。
おっさんバンドも活動中、作詞作曲ボーカルを担当。
ひそかにコンテスト優勝を狙っています。