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売っちゃダメ!

「売らなくていいから。売っちゃだめだよ。」

わたしがクライアントの営業マンによく言うセリフです。

なぜ、そんなことを言うのか不思議に思うかもしれませんね。

でも、新商品を扱うときや新規の市場にアプローチをかけるときには絶対に必要なことなんです。

営業コンサルタントの仕事をしていると、ほんとに多くの経営者が、商品を用意して目標をもたせて、あとは営業マンにまかせれば売れると思っていることに驚きます。

新しい営業マンを何人も採用して、そのまままかせてしまうところすらあります。

売れるかどうかは営業マン次第だと思っているんですね。

大事なのはいい営業マンを見つけることだと思っているんです。

その結果、1ヶ月もするとどこでも似たようなことが起こります。

営業マンから

「○○業界に集中的にアプローチをかけたのですが、反応がよくありませんでした。」

「○○地区では、ほとんどニーズがありませんでした。」

というなんだかよくわからない報告がなされ、その結果について責任のなすりあいがはじまるのです。

経営者「もっと訪問件数を増やすべきじゃないのか!」

営業マン「件数は回っているんですが、商品力が弱いんです!」

はっきり言って、今の市場で新しい商品をいきなり営業マンに売りに行かせて売れることなんてめったにありません。 行けば売れた昔の市場とはちがうのです。

ほんとに多くの会社がこのかん違いをしているので、声を大にして言いますね。

商品を売るために必要なのは

"売れる営業マンを見つけること"ではなく、

"誰でも売れる方法を見つけること"です。

だから、はじめから売ろうとしてはいけません。

はじめから売ろうとするとかえって売り方がわからなくなってしまいます。

売れたかどうかよりも、なぜ売れるのか?なぜ売れないのか?が重要なのです。

会社が「誰でもいいから売ってこい」と言って、営業マンが「いいものだから買ってください」と言っているような営業のやり方は、モノがあふれかえっている今の成熟市場では絶対に通用しません。

成熟市場でモノを売るために必要なことは

「○○な条件のお客さんは」

「○○で困っている」

だから

「この商品の○○な価値が役に立つ」

というストーリーです。

これを「想定ニーズ」と「提供価値」といいます。

たとえば空気清浄機なら、「これは業界一の性能を持ったすごい空気清浄機です。」と言ったって誰も振り向いてくれません。

「大通り沿いの商店は」

「商品が汚れやすくて困っている」

という想定ニーズがあって

それに対して

「業界一の浄化能力を持つこの空気清浄機を置けば、商品が汚れにくくなってそうじが楽になる。」という価値を提供できる といったストーリーが必要なのです。

ストーリーがあって、はじめて顧客が決まります。

顧客が決まってはじめて本格的な営業活動がスタートするのです。

ストーリーを見つけるために必要なのが、まず市場の声を聞きまくることなのです。

類似製品や他社製品を使っているところがあれば、

「何に困っていたのか?」

「興味を持ったきっかけは何だったのか?」

「その商品に決めたポイントはどこだったのか?」

「使ってみてどうだったのか?」

聞きたいことが山ほどあるわけです。

この、市場の声を集めてストーリーを見つけるという工程をすっとばして、いきなり売りに行くから売れないのです。

いきなり売りにいってお客さんから聞けるのは「けっこうです!」という冷たい一言だけです。

数人の営業マンで手分けして市場の声を聞きまくって、情報を共有してデータ化していけば、1ヶ月もするとストーリーが見えてきます。

そのストーリーが見えてはじめて、その人たちにどんな伝え方をすれば理解してもらえるのか?を試すフェーズに入っていくことができます。

こうやって"誰がやってもある程度の確率で売れる"というパターンをつくっていくのです。

手間がかかると思うかもしれませんが、売れるパターンをつくってしまえば営業マンのスキルに依存する必要がなくなり、経営的には圧倒的にリスクが少なくなりますし、何より売れない商品をダラダラと売り続けるような愚を犯すこともなくなります。

売るのではなく、売れ続けるパターンをつくる

はじめはパターンをつくるために実験をくり返す

そのためにも必要なのがわたしがお伝えしているマネジメントのスキルなのです。

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