クライアントYさんのスピーチ 1/2
先日、11月6日、日本経営合理化協会主催のセミナーに講師として登壇させていただきました。
去年に続き2度目の参加となった今回は、なんとわたしのクライアントのYさんが、ゲストスピーカーとして話をしてくださいました。
Yさんは、社名を聞けば誰でも知っている超大手企業の営業企画課長ですが「庄司先生に教わったことを、たくさんの人に伝えてゃー」と言って、わざわざ休みをとって名古屋から駆けつけてくれたのです。
その熱い内容に、100名近い参加者のみなさんの多くが共感していただいて、20冊ほど置いていたわたしの著書も完売してしまいました。
今回は、そのスピーチの内容を抜粋しておおくりします。
Q.どんな悩みをお持ちだったんですか?
A.はい、わたしたちの会社は図体はでかいのですが、社員がじょじょに高齢化してきて動きが鈍くなって新規開拓営業がむずかしくなってきていました。これでは競合他社にどんどん顧客を取られてしまいます。そんな状況を打開するために各エリアに20か所ほどの別働隊をつくったのです。
マネジャーやリーダークラスは本社からの出向、営業マンは現地で採用しました。
はじめは本社から実績のある社員を呼んできて2~3年は売り上げが上がっていたのですが、実はそれも顔なじみのお客様に販売していただけでした。
結局、新しい人に新規開拓のノウハウを教えられる人はおらず、現場では
良い顧客や会社に入る美味しいネタ情報の取り合い→真面目な人が地道にがんばっても報われない→ 若手が辞める
という悪循環にはまっていきました。
Q.これまでにも研修やコンサルティングを受けたことはありましたか?
A.はい、研修やコンサルティングはいろいろ受けましたが、すべて個人の営業スキルについてのものでした。
コンサルタントの先生が同行してくれて、いっしょに営業してくれるというスタイルです。
一時的には売り上げが上がるのですが、ノウハウが組織で共有されることはなく、新人が育たず、売れない人はいつまでたっても売れないという状況は変わりませんでした。
そんな状況でも、わたしやマネジャーたちは「とにかく件数を回れ!」と叱咤することしかできませんでした。
しだいに上司と部下の信頼関係も崩れてしまい、喫茶店でたむろしたり、家で寝てたというような酷い営業マンも出てくるようになってしまいました。
今までお付き合いの有った先生では限界があるのではと感じ始めていました。
そろそろ組織として根本的な解決策を打たないと大変なことになるのではないかという思いが強くなっていきました。
そんなときに庄司先生のことを知ったのです。
Q.最初の印象はどうでしたか?
A.はじめてお会いしたときに、うちのカラーとはまったくちがったノリと雰囲気にものすごく期待が高まりました。もちろん、まだ半信半疑でしたけど(笑)
「営業はチーム戦で」という言葉に、ものすごく興味を惹かれました。それがどういうことかはまだ分かりませんでしたが、何か得も知れぬ期待感を感じたのです。
最初のマネージャー研修で
「みなさんのやってることは30年前のやり方ですよ。」
と言われたときは、まさに頭をハンマーで殴られたような衝撃でした。
問題は営業マンではなく、マネジメントのやり方にあるとはっきり感じました。
我々は大企業での長い生活の中で、上の人が黒と言えば黒という習慣になってしまっていた、理由が分からなくても従順にやる、それが当たりまえになっていたのです。
ところが、中途で入ってくる営業マンたちは、習慣も経験もまったくちがう人たちです。
そんな人たちに対して、頭ごなしの命令は通用しないということを思い知らされました。
そんな我々に、先生がまず教えてくれたのは
「何かをやるときは、目的をはっきりと伝えること」でした。
リーダーの基本スタンスは「ほめる 励ます 話し合う」だと教えられたときも、理由を言わずに急にほめたので営業マンにかなり気持ち悪がられたりしました(笑)
教えていただくことに強く共感するものの、今迄の習慣や考え方を変えるのはものすごく苦労しました。
定例ミーティングを開催するだけでもすごい反発があって、その説得だけでも2ヶ月もかかかってしまいました。
力のあるベテラン営業マンが裏で小ボスとして君臨していて、マネージャーが気を使っているような状態だったのです。
そんな状況をなんとかするために日曜 朝の5時等早くから3時間、質問や状況を庄司先生に真剣にメールでやり取りしました。非常に長文のやり取りに対応頂き感謝しています。先生の休日をかなりつぶしてしまったと思います(笑)
次号に続く
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