前回、社長のワンマン経営から脱するためには「短期間で社員が育つ工夫をしなければならない」そのためには「PDCAをまわせる仕組みを作る必要がある」そして、PDCAという言葉を知らない経営者はいないけれども、営業部門に関して言えばPDCAをまわしている会社はほとんど見たことがないというお話をしました。

今回はそのつづきです。

 ご存じのようにPDCAというのは一般的には計画(Plan)・行動(Do)・評価(Check)・改善(Act)の略なんですが、そんなわけで今回はちょっと違った形で説明しましょう。

 

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 たとえば、空気清浄機を売りに行ったら、繁華街のブティックで契約が取れたとしましょう。ここで、「売れたのはなぜだろう?」と考えて、「判断」する必要があります。そして、理由がわかったらすぐ次の「行動」を取り、その「結果」の中から有益な「情報」をつかんでまた次の「判断」をする。この繰り返しを短期間に何度も何度もやること、やれるように会社のしくみを作ることがポイントです。そこで私の主な役目はこの「しくみ作り」のコンサルティングをすることなのです。

 

 「しくみ」の話をもう少し書きましょう。

 「判断」するためには「情報」が必要です。「情報」と言ってもこれがなかなか難しいもので、「判断」のために必要な情報を、会社として組織全体でうまく集めて共有できるようなしくみを作れている会社って本当に少ないんです。

 たとえば先ほど挙げた「繁華街のブティックに空気清浄機が売れた」という例ですが、「売れた」こと自体は「結果」です。では、「なぜ売れたのか?」という理由を考えるために必要な「情報」とは何でしょうか?

 そのお店の年間売上? 利益率? 住所? 店主の性格? 取扱商品? 等々、関係のありそうな情報を挙げていくときりがないですね。きりがないので、「ええい、もういい、営業は足で稼ぐもんだ! とにかく数をこなせ! 電話かけまくれ! 強引にアポ取って訪問してこい!」と根性主義に走る会社が数知れず。

 でも、ダメなんですよ、それをやると。

 

 ちなみに、「繁華街のブティックに空気清浄機が売れた」一番大きな理由は何だったかというと、「交通量の多い通りに面しているため、自動ドアから吹き込むホコリが商品の衣料品に積もるので掃除が大変。ホコリを減らせる機械が欲しい」ということでした。これがわかれば、「交通量の多い道路沿いのブティック」が一気に有力なターゲットとして浮上します。こういうものが、「判断」に役立つ「情報」です。「売れた、売れない」という「結果」と、判断に役立つ「情報」の違い、わかりますか?

 

 人の力を伸ばすためには「こういう結果が出たのはなぜだろう?」と考えて「判断」する機会を増やさなければいけません。そして、考えるためには「情報」が必要なので、会社は役に立つ「情報」が集まるように、組織文化をつくり、情報共有のしくみを作る必要があります。

 これをやっておけば短時間で即戦力の人材が育つようになります。どれぐらい短時間かというと、私が営業チームのコンサルに入って行う場合の典型的なプロセスでは、

 

              1ヶ月間、しくみづくりの準備をした後、

              何も知らない派遣社員を雇って2日、研修をすれば、

              3日目からは戦力になる

 

 ぐらいのスピードです。たった2日の研修で即戦力になるように、その前の1ヶ月で「チームがPDCAを回せるしくみ作り」をシャカリキになって準備するわけです。

 

 こういうことをやっておけば、「個の力を活かす経営」ができるようになります。11人の社員の力がうまくかみ合った「チーム」になると、社長1人の能力の限界をはるかに超えた力を発揮できるようになります。

 

 そんなチームができると、仕事は楽しくなりますよ~!!

 

 それでは、次回は「役に立つ「情報」が集まるように、組織文化をつくり、情報共有のしくみを作る」というところをもう少し詳しく書くことにしましょう。「ルール」から「判断」に引いた点線の意味もまたそこで書きますね。

 前回、「会社が民主主義じゃあうまく行かない理由とは」と題して、ワンマン社長の父の後を継ぐ二代目社長がしばしばはまり込む「民主的経営の罠」について書きました。

 中小企業の社長が社員を怒鳴りつけて動かす強権的なスタイルであることなんて珍しくないです。二代目がこれに反発するのもよくあるパターン。でもワンマン経営から脱しようとして「社員の自主性を重んじ、個の力を活かすマネジメント」を目指しても、これがそうそうカンタンじゃあない。

 

 ワンマン経営というのは一強他弱なもので、リーダーである社長だけがビジネス上の判断力を持っていて、他の社員には力がない場合がよくあります。ちなみにこれ、「権限がない」のではなく、「能力自体が鳴かず飛ばず」という意味です。

 

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 こういう状況じゃ、社長はうかつに「権限委譲」、英語で言えばエンパワーメントですか?なんてできません。とても無理な相談です。力がついてないので自由にやらせたらしくじる。だからうるさく指示命令して怒鳴りつける。その結果いつまでも「自分で判断」することができず、社員の力は伸びていかない。これぞ典型的な悪循環。

 

 「権限がない」のと「能力が伸びない」のは原因と結果の表裏一体のようなもので、社員がしくじってもしくじってもぐっとこらえて「成長を待つ」ぐらいの姿勢でかからないと、人材は育たないんですね。

 でも、それをやろうとすると、一時的に会社の業績は落ちます。

 

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 ガミガミ指示命令して社員を動かすと、とりあえず「社長の能力の限界」で会社が動きます。図中のAの赤線ですね。でも、ぐっとこらえて社員にまかせると、少なくとも一時的には図中Bの青線のレベルまで落ちてしまいます。これ、ものすごーく怖くないですか? 「このまま育たなかったらどうしよう・・・」そんな恐れが出てきたら、とてもこの状態は続けていられません。

 

 だから、なんとか「短期間で社員が育つ」工夫をしなければいけないわけです。その工夫なしに「個の力を活かす経営」なんて論外な夢物語。

 理想は、11人の社員の力を伸ばし、それがうまくかみ合った「チーム」にすることで、社長1人の能力の限界をはるかに超えた力を「チーム」が発揮できるようにすること。そうすれば、社長も社員も「笑ってお仕事」できるようになります。

 

 ではそのために何をしなければならないか。

 一言で言うと、「PDCAをまわせるような仕組みを作る」必要があります。

 

ここでPDCAなんていうと、「なんだよ、そんな話か そんなこと知ってるよ!」という声が聞こえてきそうですね。

確かに会社の経営をやっている人でPDCAという言葉を知らない人はいないでしょう。

そして、研究開発や製造工程のなかでは実際に行なわれていることも多いでしょう。

 

ところが!

こと営業ということになると、これがまったく実行されていない、わたしの経験からいうと、それは大手だろうが中小だろうが営業部門でPDCAを回している会社はほとんど見たことがないのです!


つづく

 前回、「絶対に怒らない営業コンサルタント」と呼ばれている話をしましたが、それでひとつ思い出したことがありました。

 そもそもあれです、「怒らない営業コンサルタント」という話がどうして出てきたか。

 「営業部長」ってやたらと怒っているイメージがあるみたいなんですね。

 部下をノルマで締め上げて、達成できないと「たるんどる!」とか「やる気あんのか!」とか「気合いだ!気合い!」あ、これはアニマル浜口ですけど、当たらずといえども遠からず。

 おそるおそる、「あの、このお客様にはB商品のほうが合っていると思うんですけど・・・」 と進言しようもんなら、「つべこべ言うな!」とまた怒られる、そんなイメージありませんか?

 

 実は私のクライアントの何社かで、そんなケースに出会いました。

 

 登場するのは、創業者の息子の2代目社長。

 たたき上げの初代がゼロから作り上げて大きく育てた会社を引き継いで社長となった若き2代目経営者。初代と違って高学歴、留学経験があることも珍しくないしPCスキルも高い。マーケティングやドラッカーなんかもよく勉強している。

 

 ところがところが、そんなスマートな若社長が往々にしてはまってしまうある失敗のパターンがあるんです。それは、

 

              会社を民主的に運営しようとすること

 

 意外でしょうか。えっ、民主的じゃダメなの? と思われるかもしれませんね。

 

 実は私も最初はわからなかったんですが、何例か見ていてはたと気がつきました。

 あ、こりゃだめなんだ・・・会社って民主主義じゃうまく行かないんだ。と。

 

 落ち着いて冷静に考えてみるとですね。一代で会社を大きくした創業社長ってワンマンタイプが多いんです。代表的なのがソフトバンクの孫さんかな。

 社長の一存ですべてが決まってしまう、そんな会社、そんな社長さん、きっと読者のみなさんも心当たりありますよね。

 そういうワンマンタイプは、よく怒ります。社内で部下を怒鳴りつけて動かすなんて日常茶飯事。そしてそれを見てきた2代目社長が経営を引き継いだとき何が起こるかというと・・・

 

              「ああいう社長にはなりたくない」

 

 という意識が働くケースが往々にしてあるわけです。

 我が親ながらその強権ぶりが見苦しくてしかたない、俺はあんな経営者にはなりたくない。親子だからこそ反発してしまうときもあります。教育レベルも高いので、社員の力を活かす美しき経営思想や経営管理の方法論の知識もある。目指すのはそんな経営。俺はきちんと社員の話を聞いて、自律的な行動を尊重し、社員の活力を引き出すマネジメントをしていこう・・・と願って民主的な経営を始めると、

 

 失敗します。

 

 だいたい、うまくいきません。そんなケースを何度も見ました。

 思うに、社員の活力を引き出すとか、そのために自律的な行動を尊重するとか、スローガンはいいんですけど、それが成り立つためには社員のほうもある程度人間として、ビジネスマンとして成長していなければダメなんですね。

 

 ワンマン社長の下で育った社員は、自分で考えて決断し行動することに慣れていない場合が多いです。だから、まずは「自分で考える」ことができるような社員が育つ環境を作ることからやらなきゃいけない。

 

 それに気がついたとき、実は、私自身がやってきたことの意味もよくわかってしまいました。

 

 私自身がやってきたこと、というのは実は2代目社長の理想の形なんですよ。

 前回の記事を読んでいただければわかると思いますが、営業コンサルの現場では私はほとんど怒りません。怒らずにボケツッコミを通して営業マン1人1人を鍛えていく、そんな役割を演じています。

 

(前回記事より引用)

営業マン11人に喋らせ、そこに私がボケツッコミのツッコミ役を演じるわけです。それを繰り返すうちに、営業マン11人の「判断力」が上がっていくように。

 

 そうやって1人1人の成長をうながしているうちに、自力でいい判断ができるようになり、私の力を必要としなくなったら、そこでめでたく営業コンサルからは卒業です。ここまでいけば、2代目社長の理想の経営ができるはず。

 でもそれは、「ここまでいけば」の話です。

 「ここまで」いくための仕掛けがいろいろと必要なんですよね。

 じゃあいったいどんな仕掛けが必要なのか。

 2代目社長の理想の経営ができるように、営業社員のレベルアップを図るために必要な打ち手、それは一体何なのか? それは、次回のお楽しみです(笑)

ちょっと聞いてみたいんですけど、営業コンサルタント、というと、体育会系熱血鬼営業所長タイプの延長みたいなイメージ、ありますか?

 え、ある? やっぱりねえ・・・そうなんでしょうねえ。

 いや実は先日、あるクライアントが私を紹介してくれたときに、

 

「庄司さんは絶対に怒らない営業コンサルタントなんです」

 

 というフレーズをかましてくれたもので、思わず「なんじゃそりゃ」と思って聞いてみたわけですよ。そうしたら、

 

だって、庄司さんほんとに怒らないじゃないですか。

営業コンサルタントなんて、鬼の営業所長みたいに

二言目には気合いと闘魂で怒鳴り散らす厚かましいタイプの人を

イメージしてたんですけど全然違っててほんとよかったと思ってるんです

 

 などとおっしゃるわけです。

 

 あらためてそういわれてみると確かに怒った記憶ってあんまりないです。

 あんまり・・・・うーん・・・・あれ? ほんとにないな。 ま、怒るよりも笑って仕事が出来たらそのほうがいいですよね。

 

正直言って、わたしは人の好き嫌いも激しいし、しょっちゅう頭にくるし、

言うまでもなくそんな立派な人間ではありません。

 

ただ、営業チームを育てるのに「怒る」ということ自体があまり有効だとは思わないから

怒らないのです。

 

 じゃあ怒る代わりになにやってるかというと、まあ簡単に言うと「ツッコミ」です。

 たとえばこんな感じです。

 

ある日のA社営業チームミーティングにて

B君:えーっと、先月からヨミに上がっているC社をなんとか

  今月契約に持っていきます。

 

庄司:あれ?C社が先月契約にならなかった理由って何だっけ?

B君:はい、金額の折り合いがつかなくて・・・。

庄司:そうだよね、で、折り合いがつくメドはたったの?

B君:いや、まだです・・・

庄司:だよね~、それってヨミかな?

B君:う~ん、え~っと、すいません願望でした(照れ笑い)

一同爆笑

庄司:(笑いながら)うん、気持ちはわかる。だけどお客さんが無理な

   値引きを要求してくるってのは、まだうちのサービスの本質を

理解してもらえてないわけだから、ここでしつこくクロージング

かけるより、一度ヨミからはずしてもう1回仕切り直したほうが

いいと思うよ。あとで、いっしょに作戦練り直そう!

B君:はい!

 

 

 これ何やってるかというと、つまるところは「営業マンが身につけるべき考え方を少しずつB君が学べるようにしてる」んです。

 

 たとえば同じ会社にB君と私が一緒に訪問したとしましょう。同行ですから一緒に先方の話を聞いて、こちらからも説明をして、終わって引き上げたところでの判断が

 

B君:あの会社は非常に有望だと思います

庄司:いやいや、全然ダメだろ

 

 と正反対になっちゃうことなんて珍しくないんです。特に営業経験が少ないと、どうしても「見込み度合い」への判断に希望と願望(あ、同じか)が入り込むので、どうしても甘い点をつけがちです。これをそのまま放っておくと、

 

本当は見込みのない会社に手間を掛けすぎて全然成果が上がらず、

肝心の「あと少し不安がとりのぞければ買ってくれる会社」へのプッシュが

足りない

 

 ということになりやすいんですよ。

 だから、ミーティングではこの「見こみレベルの判定」を念入りにやります。

 

どんな根拠で見こみレベルをいくらと判断したのか

 

 を営業マン11人に喋らせ、そこに私がボケツッコミのツッコミ役を演じるわけです。それを繰り返すうちに、営業マン11人の「判断力」が上がっていくように。

 

 いましがた「ボケツッコミ」と書きましたけど、ほんとにそんな感覚なんですよね。極めてアナログ的。こんなアナログ的ミーティングを繰り返して、11人の判断力を上げた上での「見こみレベル」だったら当てになります。

 こういう判断をするにはどうしても「何年もの間、いろいろな会社と担当者にアタックして成功と失敗と失敗と失敗(しつこい)を繰り返した死屍累々の経験」が必要で、それを何の経験もない新人営業マンが短期間に身につけるのは難しい。だから私のようなコンサルタントが「ツッコミを入れる」ことでそのサポートをする意味があるんですね。

 

 そんなわけで日々ボケツッコミに余念がない、絶対に怒らない営業コンサルタント・庄司充でした。

突然ですが、先日ある会社のコンサルティングをしていたときのこと、社長さんが「庄司さんこれちょっと見てくださいよ」と言って私にある資料を見せてくれたことがありました。

 

 一体何だろう、と思って見てみると・・・・「○○社事業再生に向けての提言」といったタイトルがついています。どうやら、経営が思わしくない会社を立て直すために、事業再生コンサルティング会社が入って調査してまとめたレポートらしいです。

 

 パラパラとめくってみましたが・・・・正直さっぱり分かりません(笑)

 おいおいおまえもコンサルタントだろうが! なんて突っ込まれそうですけど(汗)、コンサルはコンサルでも私は営業チーム作りが専門なので、会社全体の事業再生のような話はちょっと畑違いなんですよ。

 

 ただ、わかったことが1つあります。

 それは、少なくとも営業チームの成績向上のためには、その「事業再生レポート」は役に立たないだろうな、ということです。そこは通算50社の営業チームづくりを見てきた私の経験上、断言できることでした。

 

 いったいどういうことか、というと、たとえばこういうお題目ですね。

 

目標:販売体制の改革を進め、120%の売上を達成する

個別施策

  取引業界の新規開拓と見直し

  売り場作りの提案力強化

  訪問件数の2倍増

 

 営業改革の欄を見るとこんな項目が並んでますけど、どれも具体性がまったくありません。

 

 ああ、こりゃ営業やったことのない奴が書いてるな・・・

 思わずつぶやきが口に出てしまったぐらいです。

 

いやいや、書いてあることはもっともなことですよ、よちろん。

だけど、大事なことはこのレポートには お金がかかっている ということです。

 

 たとえて言うなら、野球選手が巨額のお金をかけて雇ったコーチに

 

今シーズンは打率を3分向上させる!

そのためにはヒットを15本多く打つ!

そのためには練習量を倍にする!

 

以上 じゃあがんばって!

 

 と言われているようなもんです。

 「あ~、これが世にいう『あるべき論』かあ・・・」と妙な感心をしてしまいました。

 

 そりゃ「15本多く打つ」と言って打てれば苦労はしませんって。

 たとえば野球の選手だったら、ヒットが打てない原因を探してそこに手を打たなきゃダメですよね。

 選球眼が悪いのか、スイングが遅いのか、投手の配球データがないのか、筋力がないのか、足が遅いのか、等々、打てない原因は千差万別なはずで、それを見きわめて手を打っていかないと「ヒットを15本多く打つ」という目標は達成できません。

 

 営業だって同じです。「訪問件数の2倍増」と言われて実際2倍訪問して売上増えればいいですが、たいていそんなにうまくはいきません。

 法人営業では契約を取るまでに何度かの訪問が必要です。そこで見込み客リストの中でも「見込み度」の高い会社と低い会社に分けて、それぞれ営業の進捗状況を管理します。

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 ここが大事なところなんですが、見込み度の高いAランクの会社が何社あって、Bランクの会社が何社、それぞれ何回訪問している、といった数字を把握することは必要ではありますが、数字だけ見ててもダメなんです。

 もっと大事なのは、その数字が出てくる理由です。

 たとえばある会社をAランクにするのかBランクにするのか、その判断を間違えていたら、見かけ上Aランクが何百社あっても意味ありませんよね。

 その状態でAランクへの訪問件数を増やしても、一社一社が手薄になるだけで、逆に売上が下がることだってあります。

 だから、

 

  訪問件数の2倍増

 

 なんて書いても無意味なんです。「ヒットを15本多く打つ」という目標と同じことで、そのために何をやるのかが問われます。

 

 で、そのために何をやるのか。

 「意味のある訪問件数」を増やして、実際に売上を上げるために何をするのか。

 

 ここで、ものすごく細かな判断の積み重ねが必要になります。

 この「判断」はアナログ的なもので、デジタルな数字には表せません。

 だから、

 

数字で目標を示すことは大事だけれど、でも、

数字をそのまま見ていても業績は上がらない

 

 のです。

 では、優秀な営業リーダーは、どんな「アナログ的な判断」を日々行っているのか、それを次回書いてみることにします。

 

これまで読んでいただいた方はご存じのことでしょうが、初めて私の記事を読む方のためにさりげなく補足しておくと、私は「営業に困っている中小企業のために、営業チームを元気にするコンサルティング」を行っています。

 

 クライアントとして多いのは、

 

社長は営業が出来るんだけれど、それを部下に教えられない。

だから部下が育たず、「なんでこんなこともできないんだ!!」

と社長はついつい怒りっぽくなってしまう

 

 というそんなパターンです。

 で、あるときそんな話をある人としていたら、ちょうどこんな会話になりました。

 

 庄司:・・・というわけなのよ

 開米:あー、ありますよねそういうこと。人って自分が当たり前にできることはなかなか人に教えられませんからね

 庄司:あ、そうかそういうことか!

 

 このときの話し相手は誠ブログでも「読解力図解力と教える技術の謎解きブログ」を書いていて有名な開米瑞浩さん。

 

 そういえばそうです。これで思い出したんですが、以前わたしが新人営業マンのトレーニングを担当した会社で、ひとりだけぜんぜん売れないSくんという子がいたんですね。

ひとりで夜遅くまで残って一生懸命プレゼンの練習をしてがんばってるんだけど、なかなか成果につながらない。

「おかしいな?」と思って、一度営業に同行してみたらすぐに原因がわかりました。

Sくんはなんと、一生懸命練習してきたトークのことで頭がいっぱいで、お客さんが話してるときに、ほとんど相づちをうってなかったんです。

それで、お客さんとの話がぜんぜん盛り上がらなかった。

 

庄司「Sくん、原因がわかった。君に足りないのは相づちを打つことだ!」

Sくん「えっ?・・・」

庄司「相づちだよ相づち、へー、なるほどー、そうなんですねー、この3つの言葉を使うだけで君は売れるようになるよ、さっそく練習しよう!」

Sくん「は、はい・・・。」

 

それから、世にも不思議な相づちの練習が始まりました。

はじめは戸惑っていたSくんでしたが、それまで悩んでいた分、ワラをもすがる思いだったのでしょう、真剣に相づちの練習に取り組みました。

 

すると次の日、さっそくSくんからわたしの携帯に電話が!

Sくん「すごいです!お客さんが3倍しゃべってくれるようになりました!」

それはもうはじけるような声でした。

 

それで自信を取り戻したSくんは、1年たった今では会社のトップ営業マンです。

 

 アポ取って営業に行ったらまずは雑談をして空気をほぐす、相手の話を聞きながらきちんと相づちを打つ、ということ。できる人にとってはあまりにも当たり前すぎて、それが出来ない人がいる、なんて夢にも思わなかったんです。

普通、相づちを打つことを教えるなんて考えませんよね。

 

 

 庄司:ということですよね。自分では営業ができる社長って。

 開米:だと思いますよ。自分が何をやってるのか自覚しないまま出来ちゃってるんでしょう。自覚しないぐらいだから難しいと思ってないんです。本人にとっては当たり前すぎて・・・

 庄司:まさかそれが出来ない奴がいるなんて夢にも思ってない!

 開米:そうそう

 庄司:だから、自分でやればできるんだけど、人には教えられない。

 開米:ってことじゃないですか? 庄司さんはそこを自覚できるようにしていくことでコンサルティングをやってるんですよね。

 

 まさしくそうなんです。私のような営業コンサルタントは、まさに

 

「営業」という仕事は何をすることなのかを自覚できるようにして、

それを営業チーム単位で日々改善していけるように仕組み化する

 

 ことをお手伝いするのが仕事です。

 中小企業の社長は自分で営業が出来る人が多いのですが、いつまでも社長頼みでは会社は成長していけません。人材が育ちません。

 会社がもう一度成長を続けるためには、社長が動物的に野性のカンでやって成果を挙げてしまっていた営業の仕事を、誰でもできるように分解し、見える化し、継続的に改善されるように仕組み化する必要があります。

 それが、営業コンサルタントの役割なんですね。

 

あー、そういえばコンサルタントのなかには、やたらとダメ出しをして怒ってばかりの人もいるようですが、わたしの場合、自分が怒られるとやる気がなくなるタイプなので、クライアントにも怒るということはまったくありません。

 

たまに、怒られるのが好きなMッ気の強い人たちもいるみたいで、やたらとおじさんたちを怒鳴りまくっている関西弁のおばさんのトレーニングが盛況だったりするようですが、そういうのが好きなタイプの方は、私のコンサルは受けない方がいいですね(笑)

 

わたしはクライアントがもともと持ってる良さを引き出すことが仕事だと思っているので、むしろ、どうやって笑わすかを考えています。

リラックスして仕事を楽しめるようになってほしいですね。

だから社内に笑い声が増えていくことを目指しています。

■シリーズ第5話:人は「本気でやる」人の仕事に参加したいと思うもの

 

 さて、前回は、まずは社長自身が本気になって「こうありたい」と願えるビジョンを作ることが欠かせない、ということを書きました。

 社員のやる気を引き出すためにはこれが必要なんです。

 

 R社の場合、ビジョンを作る前は

 

  社員が毎日のルーチンワークに追われて疲弊する一方で、

社長は社員が新規開拓に力を入れないことを不満に思って怒る

 

 という状態でした。

 これは珍しいことではなく、こういうギャップができてしまう会社はとても多いんです。

 社員と社長の意識にはどうしても温度差があります。特に中小企業の創業社長というのは一代で事業を興して、新しいチャレンジを実践して会社を大きくしてきた人が多く、自分のように高い意識を持って創意工夫できない社員をどうしてももどかしく思う傾向があります。

 

 R社も例外ではありませんでしたが、そのR社が「ビジョン」を作った後はこう変わりました。

 

■事例:社員が自然に顧客に「提案」をするようになった!

 

 R社が「私たちは、街の「きれいコンサルタント」として、きれいにしたいときは「○○に相談しよう」といわれる会社になる」ということを目的に掲げてビジョンを作った結果、それまでは「ただのクリーニング用品配達屋」のように仕事をしていた社員達の間に、「きれいコンサルタント」としてのプロ意識が生まれてきました。

 

 すると、配達のために客先を短時間訪問するだけでも、ちょっとした「きれいじゃないところ」が目につくようになります。

 そこで社員達は、ちょっとした「提案」をするようになりました。

 「お客様、このあたりがちょっと汚れてますよね? こういう汚れにはこんな製品がよく効くんですよ。これひとつ置いていきますので、試しに使ってみてください」

 といったほんのちょっとした提案をするようになったんです。

 

 今までは1日に何十社も回って配達をするというそれだけで疲弊していた社員達なのに、「きれいコンサルタント」という自覚が生まれただけでそんなちょっとした工夫をするようになったんですね。

 

■庄司's Eye:人は「本気でやる」人の仕事に参加したいと思うもの

 

 ビジョンを作る前のR社というのは


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 こんな感じで、社員が「社長に仕事を押しつけられている」と感じているような状態でした。これだとどうしても「社長がうるさく言わないと社員が動かない」ですし、うるさく言われてやるような仕事ぶりではクオリティも上がらないんですね。

 

 理想的なのはこういう状態です。

 

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 社長と社員が力を合わせて同じ目標に向かっている状態。

 いいですね~、こうなれたら、いいですね。

 社長というのはどうしても孤独なものです。ガミガミうるさく言って社員を従わせていても、かえって孤独感がつのったりします。

 

 私、庄司充のクライアントさんは実は「ガキ大将だった子供が大人になった社長」タイプが多いです。ガキ大将といっても子供のことですから「おもしろいからこれやろうぜ!!」と周りの子供を巻き込んで一緒に遊んでいた、そんな子が大きくなって事業を興して社長になった、というタイプが多いんですね。

 

 そうして社長と社員という関係になり、指揮命令関係が出てきていつの間にか気がついてみると「おもしろいからこれやって遊ぼうぜ」ではなく、ガミガミうるさく命令して組織を動かすことになってしまうのは、本来の性格とは違うこともあって余計に孤独感が募り、1人で悩んでしまっています。

 

 この状況を打開するために必要なのは、まず何よりも必要なのは、社長さん自身が「本気になって目指す会社のビジョン」を作ること。そしてそれを熱く語ることです。

 でも、いくら熱く語ったって1人じゃできません。つまり、社長がそれを本気になってめざし、熱く語れば語るほど、誰かの力を借りなければならない、弱い立場になります。

 ところがそうすると不思議なもので、力を貸してくれる人が現れるんですよ。

 

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 不思議ですね。でも、人は「本気でやる」人の仕事に参加したいと思うものなのでしょう。そう考えればあたりまえのことなのかもしれません。

 社長から社員に命令するのではなく、社長の本気の願いが社員の自発的な協力を呼ぶのです。

 

 というわけで・・・・社長はビジョンを熱く語りましょう

 中小企業は結局のところ生きるも死ぬも社長次第です。アタマから湯気が出るほど必死に真剣に会社のビジョンを考えて、それを熱く語ってください。まずはそこが最初のスタートなんです。

 

 これにて、「社長はビジョンを熱く語れ」シリーズは終了です。5回に分けてお届けしてまいりましたがいかがでしょうか。これが営業に悩める社長さんの力になることを祈っています。


■シリーズ第4話:「ビジョン」を作るために必要な「顧客と会社と社員の目」

 

 さて、前回は「会社にはビジョンが必要だ」ということを書きました。素直に共感できて、この目標めざして今日も仕事をがんばろう、と思えるようなそんなビジョンが必要だ、ということなのですが、この「ビジョン」の作り方には実は少しコツがあります。

 

 「ビジョン」というとよく「抽象的な企業理念みたいなもの」と誤解されるんですが、ちょっと違うんですよね。

 よくありますよね、「社是」とかいって会社の壁に貼ってあるようなもの。

 

  <抽象的な「社是」>

  私たちは、社会に役立つ、安心して使える製品とサービスを提供します。

  私たちは、社会的正義にのっとり公正な企業活動を推進します。

  私たちは、地球環境の保全に寄与すべく継続的な改善活動を行います。

 

 とか、こういう感じのものはホント、抽象的すぎて、私が言っている「ビジョン」ではありません。

 いやもう少し正確に言うと、これだけだと「ビジョン」の1割ぐらいにしかならないんですね。

 車に例えるなら右前輪しかない車のようなものです。タイヤは4つ揃っていなければろくに走れませんよね? 役に立つ「ビジョン」を構成するには、欠かしてはいけない要素があるんです。それは何か? を、飯田社長の会社の事例で探ってみましょう。

 

■事例:飯田社長の会社のビジョンはこれだ!!

 

 オフィスクリーニング用品のレンタルサービス会社、R社を経営していた飯田社長が掲げた「会社のビジョン」は、こういうものでした。

 

<R社のビジョン>

(1)目的

 私たちは、街の「きれいコンサルタント」として、

 きれいにしたいときは「○○に相談しよう」といわれる会社になる

 

(2)行動目標

 そのために、サービスNo.1、スキルNo.1、成長率No.1を目指す

 

(3)売上目標

 その結果として、3年後に年商○○円を達成する

 

(4)

 そのとき、私たちは、

  ・社員がいつでも利用できる福利厚生施設を充実させる

  ・休暇制度が有効活用できる人員体制にする

・社宅制度を充実させて、遠方の人間も働ける環境をつくる

 

 以上! 抽象的な「社是」とはずいぶん違いますね。

 

 

■庄司's Eye:「本当に役に立つビジョン」には顧客と会社と社員の目が必要

 

 ポイントは、「顧客」「会社」「社員」の3者の視点で「こうなれたらいいなあ」を織り込んでいることです。下の図をご覧ください。

 

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 一番大事なのは、「目的」です。「目的」は、顧客に対して提供するもの、ちょうど(A)の部分を決めることです。R社の場合は「きれいにしたいときに相談できるキレイコンサルタントであること」でした。

 

 目的が決まると、その目的のために会社と社員が「行動すべき目標」、図で言うと(B)と(C)の部分が決まります。R社の場合は「サービスNo.1、スキルNo.1、成長率No.1」がそれでした。

 

 その目的を達成すると、見返りが得られるはずですね。つまりは「お金」です。図で言うと(D)の部分で、それをR社は「売上目標 3年後に年商○○円」と設定しました。これは「会社にとって」の視点です。

 

 一方、会社は社員の働きによって成り立つものです。社員にとっての「見返り」は何でしょうか? それが図で言うと(E)の部分で、R社はそれを「夢」と書きました。福利厚生、休暇制度、社宅制度、これらはみな社員が得られる見返りです。

 

 以上、こうして見ると、R社のビジョンの中に「顧客と会社と社員の視点」がしっかり盛り込まれているのがわかりますね。抽象的なだけの「社是」とは比べものになりません。これが「やる気が出るビジョン」の実例です。

 

 

 ・・・・おっと、ここまでの説明で1ヶ所抜けているところがあるのに気づいたアナタは鋭い!!(笑)

 図中で「顧客」から「社員」へ引かれた(F)の矢印。これはいったい何かをまだ説明していませんが、ここは今後の宿題にしておきましょう。大丈夫です! 心配要りません。実際に営業チームフォース再生プロジェクトを始めたら、毎日毎日この(F)が社員にやる気を与えてくれる大事な要素になるので、いやでも分かっていただけることでしょう(笑)

 

■願い:人の役に立って感謝されてお金がもらえるって最高ですよね!

 

 このシリーズの第1話がどんな話から始まったか、覚えてますか?

 「この空気清浄機を入れたら、商品にホコリがつかなくなってすご~く助かってます。嬉しいわあ」というお客様の一言が発端でした。

 人の役に立って感謝されてお金がもらえるって最高ですよね!

 そんなふうに仕事をしたい、と思いませんか?

 人は誰もがみんなそうなんです。人の役に立って感謝されてお金がもらえるのが最高です。だからこそ、そんな会社を作るために、今一度問い直したいこと、それは・・・

 

■庄司の問い:社長自身が本気で「こうありたい」と願えるビジョン、作ってますか?

 

 社長さん、あなた自身が本気で「こうありたい」と願えるビジョンを作っていますか? 考えていますか?

 R社の飯田社長は、「ビジョンを作ろう」という庄司のアドバイスを受けて、

 

    頭から湯気が出そうなほど必死になって考えて考えて考えて

 

 あのビジョンを作りました。

 そのぐらい、まずは社長が本気になって「こうありたい」と願えるビジョンを作ることが欠かせません。これにははっきり理由があります。その理由とは・・・

 

 答えは、次回の更新にて!

■シリーズ第3話:社長が「ビジョン」を語った会社で起きたこと

 

 さて「社長はビジョンを熱く語れ」シリーズも第3話。今回は怒ってばかりいた社長がおもわず社員の言葉にハラリホロリと落涙してしまったエピソードをご紹介しましょう。

 

 第2話で私は「ニコニコ指数」の話をしましたが、高校時代以来の私の友人である飯田社長が経営するオフィスクリーニング用品のレンタルサービス会社も、まさにニコニコ指数ゼロの典型のような会社でした。

 何しろ売上は毎年右肩下がり、このままではジリ貧なのは明らかなのに、社長から見ると「社員があまりに危機感がないことに腹立たしく」なり、「社長は営業会議ではついつい怒らずにいられない」という状態が続いていたんですね。

 

 その飯田社長がこれではマジヤバイ、なんとか会社を建て直さなければならない、と真剣に考えた末、私のアドバイスを受け入れてまずは「会社のビジョン」を真剣に考えました。日々の業務に忙殺されてあいまいになっていた、「この会社が社会に対して提供する価値」をとことん考えて、言葉にしたのです。そしてその結果・・・・

 

■事例:社員が飲み会でビジョンを唱和してくれた!!

 

 それは飯田社長が「ビジョン」を考えて口癖のように常にそれを語り始めた3ヶ月後、ある飲み会の席でのことでした。

 突然、社員一同が立ち上がって一斉に「ビジョン」の唱和を始めたのです。予想もしていなかった出来事に、いつの間にか飯田社長の目には思わず光るものが・・・・

 いつも怒ってばかりいた社長を覚えている社員一同がそれを見て、鬼の目にも涙と呼んだかどうかは定かではありません(笑)

 

 

■庄司's Eye:人は自分の役割が欲しいもの

 

 大企業ではときどき「退職勧奨に応じない社員を飼い殺しにする」というケースがありますよね。出社はさせて給料は払うけれど仕事は与えず、朝から夕方までただ時間を潰すだけの立場に追い込む方法ですが、何もしないで給料がもらえるんだからいいじゃないか、とは思えないもので、たいていみんな耐えられず辞めてしまいます。

 

 人は自分の役割が欲しいんですよね。仕事をするのはお金を稼ぐためですが、それだけではなく、人の役に立ちたいと思うものなんです。これは大事にしなければいけません。「ビジョン」というのは、「自分が社会の中でどんな役に立っているか」ということを明確にする言葉なんです。それが、仕事へのやる気を、活力を奮い立たせる大きなエネルギーになるんですね。

 

 ちなみに、飯田社長が考えた「会社のビジョン」とは、一言で言うと

 

  「私たちは、町をキレイにするキレイコンサルタントになる」

 

 というものでした。この一言で、社員達はただのクリーニング用品の配達屋さんから、「キレイコンサルタント」に変わってしまったのです。

 

■願い:素直に共感できるビジョンが欲しい

 

 私は今まで直接・間接合計すると約50社の営業チーム作りに関わってきましたが、どの会社でもまっさきに手を付けるのが「ビジョン」を明確にすることです。これがすべての始まりであることを、そのたびに確信してきました。

 社員が素直に共感できて、この目標めざして今日も仕事をがんばろう、と思えるようなビジョンは、会社を上昇軌道に乗せる第一歩なんです。

 

 

■庄司の問い:「ビジョン」を考えるときに必要なポイントとは?

 ただし、「ビジョンが大事」なのは確かですが、単に「人の役に立つ」こと語るだけのビジョンは現実離れしやすいものです。営利企業である会社という組織のビジョンを考えるときは、「人の役に立つ」以外に押さえておかなければいけないポイントがあります。それは何でしょうか?

 

 その答えは、次の更新にて!

■シリーズ第2話:あなたの会社のニコニコ指数、いまいくつ?

 

 「ほんのちょっとしたアイデアをみんなで共有し実践する」ことで営業成績がグーンと伸びることはよくあります。私が直接的・間接的に営業チーム作りに関わった約50社の経験はそんな実例ばかりです。

 でも、その「ほんのちょっとしたアイデア」を出すのが難しいのも事実なんですよね。

 よくありませんか? こんなシーン

 

   営業マネジャー: がっちり見込み客の興味を惹くようなトークが欲しいね。

            なにかいいアイデアないかな?

   部下の営業マン達: ・・・・(シーン)・・・・

 

 実は、ほんのちょっとしたアイデアを出せる会社と出せない会社、その違いは営業会議の雰囲気を見ればすぐわかります。

 

■事例:30社の営業マネジャーにニコニコ指数を聞いてみたら

 

 去年のことですが、私は九州で30社ほどの会社の営業マネジャーからこんなアンケートを取ってみたことがあります。

 

問い:あなたの会社の営業部門で、ミーティングを行うとき、

   どれぐらい笑顔が出ますか? 以下のいずれかで選んでください。

 

    3:基本的にみんなニコニコしていて爆笑もよく起きる

    2:30分のうち5分ぐらいは笑顔が出るかな

    1:いやあ、5分どころか1分もあればいいほうですね。

    0:内部ミーティングで笑顔なんてほとんど記憶にありません

 

 これが、私の言うところの「ニコニコ指数」です。すると驚いたことに、ほとんどの回答が1か0でした。これはキビシイですね。笑顔のないミーティングからは、いいアイデアは出てこないんです。

 

■庄司's Eye:怒らないから、うまく行く

 うまく行っている会社は、会議で社長が(営業マネジャーが)怒りません。ニコニコしています。だから、くだらない小ネタで爆笑が起きます。そこからいいアイデアが生まれてくるんです。

 というわけで、内部ミーティングでどれぐらい笑顔があるかを、「ニコニコ指数」を考えてみてください。あなたの会社のニコニコ指数、いまいくつですか?

 

 

■願い:社長が怒らないでニコニコしながら営業会議ができるといいなあ

 

 思えば私の営業の仕事の原体験は、10代のころに仲間達とそれぞれ役割を決めて「太陽に吠えろ」のようなドラマを演じて遊んでいたことにあります。「太陽に吠えろごっこ」なんてこう書いてみるとバカみたいですが、そのバカみたいな遊びが最高に面白かった。面白くするためにみんなでいろんなアイデアを出し合っていた10代の体験が実は今の営業コンサルティングの原点になっています。

 願わくは、仕事もそんな風にやりたい。社長が怒らずニコニコしながら、面白くするためのアイデアをみんなで出し合う、そんな営業会議ができるようになること、それを願って私は営業チーム作りのコンサルティングをしています。

 

■庄司の問い:社長のビジョンを語っていますか?

そうは言っても社員が働かないからついつい怒りたくなっちゃうんだよ、という社長さん! お気持ちは分かりますが、社長から社員に向けてまず言うべきことは、「怒りの指導」よりも「会社のビジョン」です。「ビジョン」ってどんなものか、わかりますか?

 

その答えは、次の更新にて!