コンサルティング事例
株式会社エグゼック様
今回のクライアントさんは渋谷でソフトウェア開発をやっているIT系の企業です。
社長の古田さんが、2年前、27歳のときに起業されて、お仲間と4人で運営されている若い会社です。
共通の知人からの紹介で、今回連絡をいただきました。
オフィスに着くと古田さんが笑顔で出迎えてくれました。
第一印象からすごくソフトでさわやかな方です。よかった。
古田さんも私を見て安心してくれた・・・かな?
1)現状ヒヤリング
さっそく二人で近くの喫茶店へ。
会社の現状と、社員の方々の現状を思いっきり本音で伝えたいという古田さんの配慮でしょう。
ありがたいことに古田さんは最初から心を開いてドバーッと胸の内を語ってくれました。
これは本当に助かります。
課題の解決のために来てるわけですから、ここを躊躇されて本音を言ってもらえないと困ってしまうので。
古田さんからのご相談は
●写真館向けのパッケージ・ソフトを開発したので、今後はそれを主力にしていきたい
●ソフトの受託開発は、紹介がほとんどだったが、今後は写真館への営業活動が必要
●しかし、自分も含めて、社員全員が技術系のため、営業についてまったくわからない
という内容でした。
このご相談は、実は、私にとっては非常にやりやすい内容なんです。
なぜなら、営業経験のない方が、なんとか我流で考えて営業活動をやっている場合、当然のことながら「売れる仕組みづくり」の基本ができていない。
なので、最初の基本を作り出しただけで早くも変化が出始める。
この変化があらわれるということが、コンサルタントにとっては何よりうれしいわけです。
いくら一生懸命仕事をしても、変化がなければ一体なんなんだということになる。
だから、変化が出るということが、すごく大事、そいうわけで古田さんのような場合は、とてもやりやすいわけなんです。
というわけで、古田さんもとても期待を持っていただいたようですし、私もプレッシャーを感じながらも、「お役に立てそうだ」という自信を持てた打ち合わせとなりました。
結論としては
●契約期間は6か月
●実施内容は、週1回のミーティングと都度の宿題の提出、営業同行
●ゴールは、写真館向けパッケージソフト(フォトストア)の「売れる仕組みづくり」の完成
に決定しました。
2)キックオフ、メンバーとの顔合わせ
今日はキックオフ、これから営業部門を変えていきますよという宣言です。
メンバーの方々とは初の顔合わせです。
古田さんと、古田さんの学生時代からの友人で、やはり技術系の山崎さん、そして、紅一点で、自称元コギャル、元気いっぱいの貴俵さんです。
初対面のときは、どうしてもお互いに緊張しますから、ここはとにかく笑顔、笑顔。
おふたりとも笑顔で出迎えてくれます。ほっ
まずは自己紹介、私から。
かたくならないように、プライベートのやや恥ずかしめのエピソードも交えて話します。
受け入れてもらえたかな?
少し安心してくれたのか、山崎さんも貴俵さんも自分の経歴や、趣味や失敗談を包み隠さず話してくれました。
よかった、よかった。
少し、場がほぐれたところでまじめな話、営業についてお話しします。
一般的に、技術系の方は、営業職とほとんど縁がない場合が多いので、営業という仕事についてかなりかたよったイメージを持っています。
多いのは
●口八丁手八丁、巧みな話術でうまいことお客を丸めこむ
●やたらと明るくて、強引
●商品のアピールのためにはオーバートークもいとわない
といった感じでしょうか。
そうすると、当然、ご自身は
●口べたで
●やや内向的な性格で控え目
●セールスのためにうそをつくなんてもってのほか
となって、「営業なんて自分には無理!」となるわけです。
まず、ここの誤解を解いていく。
営業は「必要のない人に、うまいこと言って、無理やり買わせる仕事ではありません。」
営業は「自社の商品を、もっとも喜んでいただける人に、もっともわかりやすい方法は何かを考えて、お伝えする仕事です。」と
だから、自分には営業なんてできないって思っている人ほど営業に向いている
だって、「必要のない人に変なもの売りたくない」っていう極めてまともな精神を持っているわけだから、裏を返せば必要な人に、いいものを届けたいと思っているわけです。
「あれ、この人自分が今まで思ってた営業マンとちょっと違うぞ・・・」って思ってくれたでしょうか。
まあ、これから少しずつわかってくれたらいいや。
初顔合わせが無事終わった後で、古田さんが心配そうに「どうでしょうか?」と聞いてきます。
子供の面談が終わった後の親御さんのような気持ちなんでしょうね。
「すごく、素直でいいメンバーじゃないですか、きっといい営業ができますよ。」本音です。
古田さんのうれしそうな顔を見て、私もうれしくなりました。
3)スケジュールの確認
さあ、いよいよスタートです。
気合いが入ります。
おおまかなスケジュールとしては、約1か月~2ヶ月で「売るための仕組みづくり」を徹底的に行います。
具体的には、
●自社商品、対象顧客、競合他社の整理
●アプローチ方法と業務フローの決定
●営業ツールの作成
●マネジメント・ツールの作成
この段階で、PDCAサイクルが回せる基本的な体制を作ります。
それができたら、2か月目から運用に入って、徐々に営業の精度を高めていきます。
その間、実際の営業活動で起こったことを共有して、アプローチ方法や営業ツールをどんどん改良していきます。
はじめの1、2ヶ月は私が主導で進めていきますが、いっしょにやっているうちに、だんだん感覚がわかってくると、メンバーからもいいアイデアが出るようになってきます。
こうなってくるとミーティングもがぜん盛り上がってきます。
早くそうなることを目指して、コンサルティング開始!
4)コンサルティングその1「ビジョンの明確化」
私の場合は、どこのクライアントでも、スタートから2回、3回目ぐらいまでのミーティングは、社長さんとマンツーマンでミーティングを行います。
まず、会社のビジョンを明確にしてもらうためです。
営業マンにとって一番大事なことはモチベーションです。
モチベーションはすべてのベースです。
そのためには、会社がどこへ向かおうとしているのかを明確にする必要があります。
自分の乗っている船がどこに向かっているのかわからなかったら、オールを漕ぐ手にも力が入らないですよね。
そして、そのビジョンが社員に浸透しているか、社員が共感しているかどうかが大きなポイントです。
ひとりひとりが、数年後の自分の姿を、わくわくしながら、誇りを持って思い描けるようなビジョンが必要です。
これが、できているかどうかでメンバーのモチベーションはまるで変わってきます。
ですから、まず、社長さんにもう一度会社のビジョンを明確にしてもらいます。
古田さんは、非常に明確ですばらしいビジョンを出してきてくれました。
●中小企業の収益向上を実現するソリューションをパッケージ化し、それぞれの分野で売上高ベスト3に入る
●その最初の取り組みとして、写真館向けパッケージ・ソフトでシェアNO1になる。
それにともなって、中期の売り上げ目標も決定しました。
やりがいのある目標です。
簡単ではないけど、達成したら素晴らしい。わくわくするいい目標です。
ビジョンと目標が決まれば、あとはそこから逆算して今やるべきことも明確になってきます。
今期の目標と3月までの月々の目標が決まりました。
5)コンサルティングその2「自社商品、対象顧客、競合他社の整理」
いわゆる「3C分析」というやつですね。
これは、以外とやっているようでやってない。
というより、やっていても大事な観点が抜け落ちているケースが非常に多い。
後編に続く・・・(後編はもうしばらくお待ち下さい。)
